Profile

長谷川 巧

新宿セントラルパーク歯科 院長
明海大学歯学部卒業。卒後「ドイデンタル原宿クリニック」(原宿)にて2年間、「タイラデンタルクリニック」(表参道)にて17年間勤務後、「新宿セントラルパーク歯科」を開院。
長谷川 巧

Doctors Word

為せば成る

現在の仕事についた経緯は?

私が通っていた小学校では、虫歯ゼロの生徒を「歯の健康優等生」として、毎年全生徒の前で表彰して頂けるという、面白い取り組みをしていました。私はいつもそれに選んで頂き、その事がきっかけで、歯の健康にとても関心を持つようになりました。
いつしか他人の顔を記憶する時など、歯並びや、歯の形、色などがその人を識別する重要な要素になっている事にも気付きました。そして同時に、綺麗な歯並びや、清潔な口元は、その人の人となりのイメージを作る大切な要素なのだなと、強く思うようになりました。
自分の歯が健康である事は、自分自身の健康を保つ事にも繋がり、自分以外の人に対しても好印象を与える事ができる、そんな事をもっとたくさんの人に知ってもらい、より良い人生を送るお手伝いができればと、歯科医になる道を選びました。

仕事へのこだわり

お口のトラブルには、虫歯や歯茎のトラブル意外にも様々な不調が存在します。
例えば噛み合わせのトラブルなどは、痛みがあるわけではないけれど、なんとなく調子が良くない、といった感覚としてしか認識できない事もあり、なおかつ患者様自身も正解がわからないため、自分のどこに異常があって何を治すべきなのか、わからない場合があります。
そこで、感覚的に抱えている問題を、画像や検査資料などからきちんと見える化して、治療のバリエーションをいくつか提案し、患者様にどのレベルまで改善したいか選んで頂くような取り組みをしています。様々なバリエーションを説明すると、初回には実際の処置を行えない場合もありますが、治療が押し付けとならないよう、心がけています。

そう思えるようになったきっかけ

私が歯の健康優等生として表彰されていた時代、虫歯はなかったはずでしたが、歯並びと噛み合わせに問題を感じていて、いつか改善したいと考えていました。
まだ子供だったのと、インターネットもない時代でしたので、歯並びを治すのは治療費が高額になる事や、一般歯科では治療ができない場合がある事など、もちろん知りませんでした。
そして相談した両親も同じ程度の知識しかなく、「何か気になる事があるなら、歯医者さんに行きなさい」となり、近所の一般歯科を受診しました。
そして、噛み合わせが気になりますと伝えると、「それじゃ、歯を削って詰め物を入れましょう」と言われて、健康優等生だった、まっさらな歯は削られて銀歯となってしまいました。そこの歯科医院は、今考えれば矯正治療は対応できないところだったのでしょう。
しかし、その悲しい経験から、たとえ自分の病院ではできない治療でも、世の中に選択肢があるなら、情報を提供して、患者様に選択肢を与える事が重要だと知りました。それと同時に、様々な治療に対応できる技術を常に学ぶ姿勢も大切だと感じました。
その体験が、今の歯科医としてのポリシーの根幹にあるような気がします。

今後の目標

今、当院ではマウスピース矯正に力を入れています。矯正治療が全く視野に入っていなかった人にも、少しでもマウスピース矯正の素晴らしさを知ってもらえたらと考えています。
マウスピース矯正の技術は日々進歩していて、少し前までは難しかった複雑な歯の移動や、噛み合わせの改善なども、マウスピースで治療可能な範囲がどんどん増えています。
世界の人口の80%以上は、何かしらの矯正治療を行う必要があると言われていて、歯並びが綺麗になる事は、見た目の改善だけではなく、口腔内を衛生的に保つためにも重要です。また、適切に噛み合わせの力を分散できる事から、個々の歯の寿命を伸ばす事にも繋がります。
20年前は、歯医者は「痛くなったら行くところ」でした。最近ではようやく、「歯医者は定期的に通うところ」となってきて、予防の概念が世間にも、健康保険制度の概念にも入ってきました。
今後は、予防をさらに進化させ、「歯が悪くならない環境づくり。攻めの予防」がキーワードになってくるのかな?と考えています。マウスピース矯正は、その最先端にある治療だと思っています。

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。