Profile

三橋 裕一

医療法人社団みぶな会 産科・婦人科 ひなたクリニック 院長
1994年に昭和大学医学部を卒業。
大学院卒業、学位取得し、亀田総合病院をはじめ、都内の病院を経て2004年に札幌に移住。
2007年よりひなたクリニックを開業して現在に至る。
三橋 裕一

Doctors Word

病気を診るのではなく、患者さんを見る

現在の仕事についた経緯は?

私は福島県会津若松市出身で、実家は自動車修理、販売業を営んでおりました。医療とは全く関係なく、漠然と東京にある工学系の大学への進学、就職を考えておりました。
しかし私が中学3年の時に、父が膵臓がんで他界してしまいました。母を一人残して地元を離れるのが心配で、医師なら日本全国どこでも仕事が出来るとの思いで医学部に進みました。
専門を決めるときは、外科系ということは決めていたのですが、産婦人科なら、女性限定ですが患者さんの一生に関わることができるのではと思いました。また、患者さんにおめでとうございますと言えることが理由で産婦人科医になりました。

仕事へのこだわり

こだわりは5つあります。
1つ目は経営理念である「プライバシーを重視し、満足だけでなく感動を提供します」をコンセプトに仕事をすることです。今では医療機関でもプライバシーに気を遣うようになってきましたが、以前はカーテン越しに話している内容が聞こえてくることが多々ありました。プライバシーが保たれないと、話したいことも話せなく、正確な診断が出来ないためこれを第一に考えています。
2つ目は挨拶です。挨拶は当たり前のようですが、非常に重要だと思います。特に初めてクリニックに来る患者さんはとても緊張しています。そこで挨拶がなく、いきなり病気の本題になったら余計に話したいことも話せなくなってしまいます。そのため自分から自己紹介をしています。
3つ目は分かりやすい言葉での説明です。出来るだけ医療用語を使わずに説明しています。昔は難しい医療用語を使うことがステータスのような時代もありましたが、今は違います。
4つ目は、料金です。今までは病院で費用がかかるのは当たり前でしたが、必要な検査以外は患者さんの都合も考え、次回以降に回せるものは分散させる取り組みをしています。またその日にかかる費用はお伝えするようにしています。
5つ目は病院の都合ではなく、出来るだけ患者さんの希望に沿うことです。検査の時間は最初から決めていますが、もし患者さんの都合が悪く、クリニックとして検査以外の時間での対応が可能なら応じるようにしています。

そう思えるようになったきっかけ

学生時代、研修時代はいろいろ学ぶことに必死で、医療関係者と患者さんとの関係、医療機関でのきまり、体制、コメディカルとの関係など、当たり前の事として理解、納得していました。しかし自分に少し余裕が出てきた時、一般社会では非常識な事が医療界では常識であることが多く、疑問に思うことがたくさん出てきました。
そんな時に、師匠から「病気を診るのではなく、患者さんを見なさい」と言われたことがありました。この時、医学界での非常識は患者さんを見ているのではなく、病気のみを診ているために起こっているということが、自分の中で確信に変わりました。

今後の目標

現在の診療スタイルもこのまま保ちつつ、婦人科で行う医療VIO脱毛を広げていきたいと思います。婦人科でのVIO脱毛はまだまだ始まったばかりですが、非常にメリットがあります。内診台で行うため打ち漏れが少ないのです。また今まではトラブルがあっても患者さんの羞恥心が理由で、表面に現れにくかったのですが、婦人科の立場で検証し、日本医学脱毛学会で発表を積極的に行うことで、婦人科で行うVIO脱毛のノウハウを少しでも全国の医療脱毛に関わる方に還元できたらと思っております。
またライフワークである格闘技リングドクターを通し、増加している女性格闘選手に対して婦人科としてのサポートもしております。今後婦人科医として、アクティブに活躍する女性の診療、脱毛、アスリートへの上質なサポートなどをしていきたいと思っております。

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。