Profile

中山 明峰

めいほう睡眠めまいクリニック 院長
1985年 愛知医科大学医学部卒業。
1992年 愛知医科大学大学院卒業・医学博士修得。
1992年〜1995年 米国南イリノイ大学耳鼻咽喉科留学。
2001年〜2007年 愛知医科大学耳鼻咽喉科助教授。
2008年〜2020年6月 名古屋市立大学耳鼻咽喉科准教授。
2011年〜2020年6月 名古屋市立大学睡眠医療センター長。
2021年1月〜 台湾成功大学医学部客員教授。
2021年6月23日〜 めいほう睡眠めまいクリニック院長となり、現在に至る。
著書『前庭リハビリテーション』(三輪書店)、『睡眠医療を知る』(全日本病院出版社)、『臨床不眠治療』(全日本病院出版社)など。
中山 明峰

Doctors Word

視線は10年先

現在の仕事についた経緯は?

長年大学で続けた研究を生かす専門医療を行いたい一心、還暦になってから名古屋駅前で開業しました。
めまいを専門とする医師は希少、さらに睡眠と両分野を専攻する医療者はほぼいません。めまいの難病であるメニエール病の誘因に睡眠障害があることを世界で初めて発見・報告し、以来国際的に熱い関心を頂いていますが、実際の一般診療にまでこの知識が広がっていません。
目前医療迷子になっている患者様を救いたい、必要とされているこの医療に共感する後進を育てたい、そのような気持ちで日本初の「睡眠・めまい」のみを診療する専門施設を開設しました。

仕事へのこだわり

研究者と臨床家の二足わらじを履いて来て良かったのは、「常に10年先を見据えたい」視線を持つようになったことです。先を見据えた医療を行う施設は、今すぐに気づく患者様が多くなくても、オンリーワンの施設らしい専門中の専門医療を行えば、必ず需要が増加すると信じています。ベースには困っているひとを助けたい、その一心のみです。
次に理想的な医療を実行するには、患者様を迎え入れる医療施設全体がアットホームな雰囲気でなければならならない、と思っています。それを果たすには、リーダーを理解してくれる仲間が必要であり、リーダーは仕事仲間を家族同様に接しなければならないと思っています。世界トップレベルの研究をするには、沢山の仲間なしではできないことから学びました。その経験を生かし、2010年名古屋市立大学睡眠医療センターを立ち上げ、わずか数年で全国国公立病院の睡眠医療センター検査数一位にすることができたのも、すべて素敵な仲間がいたからです。
最後に「弘法は筆を選ばず」と言いますが、日進月歩、日々医学知識と医療機器は更新されています。最高の医療施設を作るには、最高レベルの専門知識と最新の医療機器、そして最高に素敵な仲間を揃えることだと、感じています。その気持ちで創立したのが、「めいほう睡眠めまいクリニック」であり、有言実行でクリニックを運営しています。

そう思えるようになったきっかけ

私は幼少期台湾で生まれ育ち、小6の時から日本に移住し、日本語を覚え始め、仲間に馴染むのも大変な時期がありました。学校では言いたいことが、やりたいことがあっても表現ができず、悔しい思いをした過去があります。
一方、このことから、集団を静かにみつめ、ひとが群がる場所には行きませんでした。ところがこのことから、群がる集団から溢れるひとが必ずいることに気づきました。自分も溢れた人間ではないか、溢れた人間を救うひとになりたい、そう強く思いました。このことが研究や臨床、そして自分の生き方にも生かされています。
このことを続けることによって、優しい人間になることができ、そして必要とされる人間になれたことに気づくことができたのは、還暦に差し掛かる頃です。だからこそ残った人生すべてを社会にフィードバックしたい、そのような気持ちがより一層強くなりました。

今後の目標

「最高レベルの専門知識と最新の医療機器、そして最高に素敵な仲間」で最高の専門施設を継続し、患者様の視線に立つことができる後進を育てることが、今後の目標です。

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。