Profile

新見正則

新見正則医院 院長
慶應義塾大学医学部卒業。卒業後、慶應大学病院外科に勤務。1993年より1998年までオックスフォード大学医学部博士課程。1998年オックスフォード大学博士課程学位(Doctor of Philosophy)取得。1998年より帝京大学外科。2002年より准教授。その後、帝京大学医学部博士課程移植免疫学、東洋医学、血管外科学の指導教授。2020年より新見正則医院院長。
新見正則

Doctors Word

Serendipityを大切に

現在の仕事についた経緯は?

子供の頃はどもりだったのです。そして記載されている文章を音読することができませんでした。なぜか暗記すればすらすらと話せました。読語障害があると、弁護士や学校の先生、公務員、会社員などにはなれないと思い、勝手に法医学とかの医師なら人と話さなくてもいいかなと考えて進路を適当に医学部に決めました。どもりは大学卒業前後までありましたが、隠してもしょうがないと腹を括ってからは何故か減ってきました。なんでもできる医師になりたく一般外科に進みました。そこでがんの手術や血管外科の手術を研鑽しました。そしてサイエンスもできる医師になりたく、オックスフォード大学博士課程に5年間も留学し移植免疫学を学びました。新しいことが大好きです。帰国後当時はあまり認知されていなかった静脈外科の普及に努めました。一方で本邦発のセカンドオピニオン外来を保険診療にて大学病院で始めました。そこには西洋医学では治らない方が多数訪れ、そして漢方に興味を持ちました。その後漢方を極め、モダン・カンポウと称して漢方を西洋医が使用する方法の啓発を行っています。そして明らかな抗がんエビデンスを有する生薬フアイアに巡り合い、現在はフアイアの啓発を行っています。そのためのクリニックが新見正則医院で、昨年9月2日に開業しました。

仕事へのこだわり

新しいことが好きでした。変化が好きでした。いろいろなものに興味がありました。自分のジャンルを超えて、いろいろな事に興味ありました。偶然の出会いが好きでした。直感で勉強したいと思うことを精一杯行ってきました。運と縁を大切に、そして勢いで生き抜いてきました。Serendipityという言葉が好きです。和訳は偶然の出会いです。そしてスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業口演で語ったConnecting Dotsが好きです。今好きなこと、興味があることを精一杯行うと、将来顧みて、複数の点が繋がるよということです。本当に僕の人生はそうだと思います。同じ目標を極めるのなら短時間で成し遂げる方法を編み出すことが大好きです。移植免疫学をオックスフォード大学で学んでいる当時、マウスの心臓移植は世界一上手になりました。30分かからずに行うことができました。帰国後に行った静脈外科も多くの外科医が行えるような道筋を付けました。セカンドオピニオンもやり方を希望者に伝授しました。漢方ではモダン・カンポウと称して、経験を積んだ漢方医とほぼ同じ高みに短時間で登れるようにしました。守破離が好きです。芸事や武道の上達のステップです。守は徹底的にパクることです(TTPと言っています)。破はそれに修正や進歩や進化を加えることです(TTPSと称しています)。そしてその後に、自分のスタイルを創り上げれば良いのです。これが離です。医療のいろいろな領域に興味を持ち、新しいジャンルを開拓し、普及させ、それらを短時間で上達する方法を作ってきました。最近は自分のことをメディカルプラットフォーマーと称しています。

そう思えるようになったきっかけ

自分が上達のために辿った道のりを同じ時間をかけて人が辿れるようにすることは誰でもできると思っています。自分が辿った時間を大幅に縮小して、同じ目的地に辿り着ける方法を伝えることが得意です。娘にスキーを教えるのも上手でした。自分は50歳まで金槌で運動をしてこなかった親爺が、急に泳ぎたくなり、懸命に、そして短時間で泳げる方法に辿り着きました。そして52歳でオリンピックの距離のトライアスロン(スイム1.5km、自転車40km、ラン10km)を完走し、53歳で日本で一番長い距離のトライアスロン(スイム3.8km、自転車190km、フルマラソン42km)を14時間18分で完走しました。同じように漢方に興味がある医師や薬剤師が、簡単に処方でき、そして説明できる方法をモダン・カンポウと称し啓発し、40冊近い書籍を上梓しました。そんないろいろな事に興味がある性格のため、メディアには多数出演しました。主治医が見つかる診療所は番組当初から8年間レギュラーとして登壇し、その後TBSラジオの堀尾プラスに毎週土曜日の朝3年間出演しました。2013年にはオックスフォード大学博士課程から続けている移植免疫学の領域で、イグノーベル医学賞をハーバード大学で頂きました。オペラ椿姫が免疫制御細胞を誘導するというもので、「病は気から」の傍証になるものと思っています。いつも人に支えられていろいろな事、好きなことをやっています。1人ではできません。ヘルプと叫ぶと、何故かいろいろな方々が助けてくれます。人生は死ぬまで生き抜くことを自分の目標にし、そして患者さんにも目標にすることを勧めています。そんな自分の生き方はメディカルプラットフォーマーだと最近ふと思いついたのです。

今後の目標

最近の興味は生薬フアイアです。なんと世界初の抗がんエビデンスを有する生薬です。肝臓がん手術後の1000例規模の大規模試験を勝ち抜きました。そして副作用は大量投与時に稀に起こる下痢のみです。免疫チェックポイント阻害剤のオプジーボと同じ作用と有効性があると思っています。免疫力をアップします。つまりいろいろな悪性腫瘍に有効であることが期待されます。そして現在大規模臨床試験が進行中です。他のがん治療と併用可能です。再発が心配な方、がんと共存して生き抜きたい方にはもちろん勧めています。そして健康管理として飲むこともOKです。そんな魔法のような生薬を扱うクリニックが新見正則医院です。メディカルプラットフォーマーの役割のひとつとして、この生薬の普及を目指しています。

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