私は子供の頃から歯医者が好きで憧れたわけではありません。ましてや歯磨きなんて大嫌いでした。どうしても嫌で子供なりに考え、「虫歯の殺菌剤があれば歯磨きしなくて済むのでは？」「よし、研究して作ろう！」と思い至りました。今にして思うと無茶な考えですが（笑）そんな小さな想いから、研究者を目指して歯科大学へ。ですが大学の同期は開業を目指す人ばかり・・・私も卒業後の一時期は研究から離れて、歯科医師として臨床に打ち込みました。しかし、研究への情熱を忘れられず大学院へ進み、そこで研究と臨床、その選び難い両方の大切さを実感しました。現在は研究と臨床に留まらず専門診療と一般診療も両立した、より良い歯科医療を提供できる環境づくりに取り組んでいます。

口の中は狭く・暗く・小さく、細菌が便より多く潜む不潔な部位です。また歯や顔の神経は非常に繊細・敏感です。そんな中から原因を見つけ、取り除いた上で快適に過ごして頂けるように処置し、しかも再発・再感染させない治療を施すのは容易な事ではありません。術者の技量・豊富な機器・最新の知見、どれも欠ける事なく総動員できる環境づくりの為に、私が院長を務める御所東デンタルクリニックにおいて「精密に、正確に、清潔に」をモットーに、高精細なCTやマイクロはもちろん、高気圧酸素室や高周波メス等の日本では珍しい機器を導入し、オゾン水や陽圧空調の配置や滅菌室整備を徹底し、設計段階からこだわった医院を創り上げています。歯科では過剰とも思える設備ですが、理想の歯科医療の実現にはどれも欠かせない物ばかりです。様々な知見をもとに既存の枠にとらわれず良いと思った機器を全てそろえ、そこに最高のスタッフが集まれば今までにない歯科医療を提供出来るはずです。そんな新しい歯科医療を誰でも気軽に受診できる医院を目指しています。

大学病院で勤務していると、原因不明として送られてくる患者さんの中には、精査すると意外に単純な理由である場合があります。また、口腔内は問題無くても全身的な理由で発症する場合もありました。歯が明らかに痛んだり腫れていれば見た目にすぐ分かりますが、そうでない場合でも「気のせいだろう」と見過ごしたり「うちでは無理です」と一見して諦めず、患者さんの訴えを良く聞いて的確な検査を行えば、肉眼で見えない原因を見つけることも可能だという事を身もって経験しました。特に近代医療機器の発展は目覚ましく、一昔前では診えなかったものが診断できるようになり、抜くしかない歯も場合によっては残せるようになってきました。当院は、今まで諦めていた人にも喜んでもらえる歯科医療を実現すると共に、それぞれの医療人が豊富な経験をもとに高度な医療連携を行う医院であり続けるために、高い理想と熱意をもったスタッフが集まれる場所づくりを行っています。