Profile

澤口達也

豊洲内科・糖尿病 / 形成・美容外科クリニック 院長
日本大学医学部卒業後、東京医科歯科大学にて初期臨床研修を行ったのち、東京医科歯科大学 糖尿病内分泌代謝内科に入局。2016年より獨協医科大学心臓血管内科 / 循環器内科助教となり、加圧トレーニングや脂質の研究に従事し博士号を取得(医学博士)。2023年4月豊洲内科・糖尿病 / 形成・美容外科クリニック開院。テレビ朝日「グッド!モーニング」等メディア出演歴多数あり。格闘技イベントでのリングドクターも務めている。
澤口達也

Doctors Word

腰は低く、目線は高く

現在の仕事についた経緯は?

父親が医師であったことや自身も小児喘息を患っていたこともあり、医療は常に身近に存在しておりました。幼き頃に父が自宅兼クリニックという立地で開業したため、医師という職業を目の当たりにしておりました。
昼夜を問わず、例え診療時間外である真夜中であっても、具合の悪い患者さんがいれば診療を行う父は、近所のスーパーマーケットや飲食店等のクリニック外でも、患者さんやその家族から感謝されていました。
そんな父の姿を見て、自然と医師に憧れを抱くようになりました。

仕事へのこだわり

糖尿病などの生活習慣病の診療を行う医師として、自分自身の生活習慣も乱れないよう、患者さんのお手本となるよう、食事や運動に気を使い、身体づくりを行っております。太っている医師に減量指導をされても説得力に乏しいと思いますので…。
自分は元々太りやすい体質であったこともあり、様々なダイエットに手を出しては失敗やリバウンドをしておりました。しかし大学時代にラグビー部に所属したことで身体作りの勉強や実践も行うようになり、食事療法や筋力トレーニング、有酸素運動といった糖尿病患者さんにとっても重要な生活習慣の基礎を学ぶことができました。
実際にカロリー制限や糖質制限、ケトジェニックダイエット、脂質制限、オートファジーダイエット等の様々な食事療法を実践してみて、初めてわかる辛さや大変さといった気付きも多くありました。
またトレーニングにおいても、最も難しい「継続する」ということに関し、どのようなことが障壁となってくるのか、そして、モチベーションの上げ方・維持の方法という重要なことを学ぶことができました。食事療法・運動療法を行う方々と同じ立場になってたくさんの経験を積めたことは、医師としてとても良い勉強になりました。
医師になってからも週4〜7日のトレーニングは欠かさず、過去にはアスリートフードマイスター、加圧インストラクター、健康スポーツ医という資格も取得しております。様々な食事療法や運動療法を自ら実践してきたことから、それぞれの患者さんに適した食事療法、運動療法をカスタマイズして指導することができるようになりました。
実際、患者さんの生活環境は千差万別であり、それらをうまく聞き出すことや推測することは非常に大切なことだと思います。自炊が出来ない人ならどうしても外食やコンビニ食等に偏りがちになりますし、運動に関しても仕事が忙しくて時間がない人、内科疾患や整形外科疾患等で運動に制限がかかる人もいらっしゃいます。
そんな中でもその人にとってベストな生活習慣、ライフスタイル、治療を提案することは糖尿病専門医としての腕の見せ所だと思っております。

そう思えるようになったきっかけ

例え診療ガイドラインに則った食事療法や運動療法を提案したり、栄養士が患者さん一人一人に30分程度みっちりと食事・栄養指導を行ったりしたとしても、実際に実践できる人はほんの一部しかいらっしゃいません。
また最初は頑張って指導された通りに食事や運動をできていた人も、時間と共に元の生活に戻っていくことも往々にしてございます。これまで10年以上糖尿病診療に携わって来た中でそのような方をたくさんみてきました。
一番重要なのは無理のない範囲で生活習慣の改善を行い、それを継続していくことだと思います。普段の食事内容や運動習慣、余暇はどのくらいあるのか等、患者さん個々人の生活パターンを聞きながら、その人にフィットしそうな食事療法や運動療法の提案を行います。
外来に来ていただく度にどのくらい達成できたか、達成するのに身体的・心理的苦痛はなかったか、なぜ達成出来なかったのか、といったことを聞きながら、トライアンドエラーを繰り返して、最終的にその人にカスタマイズされた適切な生活習慣を見つけていくということが大事だと思います。

今後の目標

まずは豊洲エリア周辺の地域の方々の健康を守るべく、真摯に診療を行っていきたいと思います。
糖尿病は一生付き合っていかなければならない疾患にもかかわらず、病院勤めの頃は医局人事で数年おきの異動があり、医師として同じ患者さんを短期間しか診療できないことに歯がゆさを感じておりました。
この度開業医となり、同じ患者さんをずっと診療し続けられる環境が整いましたので、患者さんひとりひとりの一生を背負う覚悟で全人的な医療を展開していきたいと思います。
また現在はSNSを中心として、危険なダイエットの方法が広まっていたり、自費診療のクリニックで不適切な瘦身治療が行われていたりしておりますので、糖尿病専門医として正しいダイエットや食事療法や運動療法の発信をするなど、啓蒙活動も行っていきたいと思います。
腰は低く、目線は高く、これからも謙虚に、ひたむきに、自己研鑽にも努めたいと思います。

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。