Profile

髙木秀暢

済心ホームクリニック 院長
九州大学医学部卒業。慶應義塾大学病院初期臨床研修を経て同大学心臓血管外科へ入局。15年間の臨床経験ののち、2023年に済心ホームクリニックを開業し現在に至る。
髙木秀暢

Doctors Word

日々是鍛錬

現在の仕事についた経緯は?

心臓血管外科医として15年間の手術、及び急性期医療に携わっていく中で、術後に全身状態が悪化してしまう方が少なからずいらっしゃいました。
急性大動脈解離や動脈瘤破裂などで術前から重篤な状態であると、どんなに完璧な手術が行われたとしても全身状態の悪化からご自宅に帰ることができず残念な思いをされていらっしゃる方がおり、そういった方であっても自宅で療養できるような充実した在宅医療を提供したいと思い、開業に至りました。
手術治療もさることながら術後から自宅へ帰るまで、さらに自宅へ戻られたあとも継続的に一貫して診ることができる医師、クリニックを目標に掲げ日々努めております。

仕事へのこだわり

とにかく妥協はしないよう言い聞かせていました。外科の手術は全てそうですが、どこまで腕を磨いても磨きすぎることはなく、一日でも早く上達しなければ手術させていただく患者さんに迷惑をかけてしまうため、妥協している暇なんてありませんでした。
患者さんの立場になれば、誰だって一番いい腕の医者に手術してもらいたいはずです。一日でも早くそのレベルに達することができるよう、そこだけはこだわりを持ってやっていました。
これは同じことが在宅医療にも言えると思います。幅広く疾患を診ることが求められ、どの領域も奥が深いため、今まであまり関わることが少なかった領域であってもしっかりと対応できるようこれからも自分磨きは続くものと考えています。
ただし、それは現実的には一朝一夕で身につくものではありません。その間の診療が疎かになってしまってはやはり患者さんへの迷惑となってしまいます。
そのため各専門の先生方へ助言を求めるとともに、すぐに相談できる体制を整えることも訪問診療のクリニックを運営する立場の者として非常に大切な役割だと思っております。

そう思えるようになったきっかけ

在宅医療において、訪問診療を希望される方々にとって2つの制限があります。
一つが診療可能な疾患についてです。訪問診療を希望される方々の抱える疾患は多岐に渡ります。例えば褥瘡がある方、末期がんの方、神経難病の方、それぞれに対応するには幅広い知識や経験が求められます。そういった疾患の方であっても断ってしまうことがないような、幅広く診ることができるクリニックが必要であると感じました。
もう一つの制限は診療圏の制限で、訪問診療を行う場合、クリニックから16km圏内という決まりがあります。そのため診療圏を外れている方は基本的には対象にならないため、仮に我々のクリニックがどんなにいい診療を行いそれを希望されてたとしても、圏外の方には医療を提供することができません。
そのような制限を取り払うことができるようなクリニックを運営していきたいと思っています。

今後の目標

まずは現在のクリニックの範囲内で診ることができる方をしっかり診させていただくとともに、診療圏を外れた方も診ることができるよう新たなクリニックを将来的に運営していくことでその制限を取り除くことができればと思っています。
また、診療可能な疾患について、私自身の知見や経験を深めることもそうですが、各診療科の専門の先生方にもご協力いただき、済心ホームクリニックであればどんな疾患をお持ちの方でも安心して診てもらえると言っていただけるような、そんなクリニックを目指していきたいと思っております。

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。