Profile

山内大輔

山内皮ふ科スキンケアクリニック 院長
久留米大学医学部卒業。臨床研修を修了後久留米大学形成外科・顎顔面外科学講座にて12年間務め、2015年には飯塚病院形成外科部長を、2020年には大牟田市立総合病院の形成外科部長を務める。2021年より大手美容外科へ入職し、院長へ就任。2023年2月に山内皮ふ科スキンケアクリニックを開業。
山内大輔

Doctors Word

謹厳実直

現在の仕事についた経緯は?

怪我や事故によって突然日常を脅かされた人の助けになりたいという理由で、私は形成外科医師となりました。2008年から12年間大学病院での勤務や地域の中核病院の部長として多くの患者様と接することにより、手術により傷をきれいに治すことで怪我や病気の恐怖を掘り起こされることなく日常生活に帰ることができるという形成外科の可能性を実感して参りました。
しかしその一方で、保険診療での限界も感じていました。保険外診療の可能性と経験を研鑽するため、美容外科の世界に籍を置き、その中で院長を任せて頂きながら、関わる全ての患者様へ最大限の治療を提供できることを目標に研鑽を積んでまいりました。 そして、それらの研鑽を結集し皮膚科医である妻とともに皮膚の診察・施術・アフターケアを総合的に扱うクリニックを創設し現在に至ります。

仕事へのこだわり

形成外科医として怪我や皮膚がんの手術、やけどの治療などをこれまで多く診療してきましたが、特に機能の回復だけでなく見た目の改善につながる縫合や術後のケアを心がけていました。
2023年2月に「手術や傷・傷跡の治療を得意とする形成外科医と皮膚疾患の診断と投薬治療を担う皮膚科医が連携し、更にその範囲を保険外診療にまで広げることによって皮膚の総合診療をご提供する」ことをコンセプトに、妻であり皮膚科医である山内恵とともに山内皮ふ科スキンケアクリニックを開院しました。
当院では地域の皮膚科診療をより安心してご利用いただくため、皮膚科医の診断と形成外科医の施術をそれぞれが専門的に機能するように連携して診療を行っています。
自費診療を扱う上で重要視していることは、施術の必要性をしっかり見極めてお勧めすることと、数ある施術の中で皮膚科学的形成外科学的に効果的なものを、ダウンタイムや日常生活上の都合の面からも考慮し患者様に納得していただいた上でお勧めすることです。
施術の上で注意していることは、声掛けを行い、痛みにできるだけ配慮すること、マーキングなどについては細部まで確認を怠らないことを常に気をつけています。
痛みに対するもう一つの配慮として、クリニックでは笑気麻酔を導入しています。笑気麻酔とはガスの麻酔で、痛みを若干抑える効果と、緊張を和らげる効果があります。これらを必要や希望に応じて使用し、施術を少しでも安心して受けて頂けるよう努めております。
また、クリニックのの内装も清潔感と安心感のある雰囲気と照明を心がけて設計しました。赤ちゃんからお年寄りの方まで幅広い患者様に安心してご来院いただけるように、使いやすい大きめのトイレットルームや待合室を用意するなど工夫しております。

そう思えるようになったきっかけ

長年医師として患者様と向き合う中で、小さなお子さんの頃からずっと診ていた患者様がいらっしゃいました。治療後、他の要件で親御さんがわたしのところを受診された際に、「傷痕が全く気にならないようだし、怪我をしたときのことをわずかに覚えているだけで、治療を頑張ったことや入院したことも全然覚えていない。」と嬉しそうにお話しされていたことがとても印象的でした。傷の専門家としてこれほど嬉しいお褒めの言葉はないと強く感じるとともに、傷をきれいに治すことや、不安を和らげることで、怪我が治った後に傷跡を見る度に怪我をした時の怖い思いや辛い治療の思い出を思い出すことなく日常生活を楽しむことができるということを学ばせていただきました。
残念ながら、医学的に傷跡=瘢痕組織というものは、全くなくなるわけでは無いですし、痛みについても全ての患者様に完璧に効いてくれる麻酔やお薬があるという訳ではないのですが、それでも少しでもきれいに治るように、少しでも怖い思いや痛い思いをしなくて済むように、心を尽くすことだけは医師として努めてまいりたいと考えています。

今後の目標

形成外科という診療科は開放骨折や外科の手術後の合併症などの難治性の創傷や悪性腫瘍切除後の組織移植など、大学病院などを中心とした大病院で活躍することが多いため、正直なところまだまだ一般の方から「何を診ている診療科なのかわからない」という風に考えられている部分はあると思います。しかし、傷の専門家として、日常生活に近い立ち位置で皮膚科診療と連携を行いながら皆様のお役に立つことにより、より身近な診療科としてご理解いただけるよう努めていきたいと思っています。
また、自費診療を上手に活用いただくことによって、患者様が「きれいになること、きれいになったこと」を喜び楽しみながら生活を送っていけることのサポートを担っていきたいと考えています。

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。